「雨」

レイモンド・カーヴァー作/須藤岳史訳


今朝、目がさめたとき

無性にこのまま一日中ベッドにいて

本を読んでいたいと思った。しばらくそんな気分と闘った。


それから窓の外の雨を見た。

そして降参した。この雨の朝にすっかり

身を任せちまおう。


おれはこの人生をまたもう一度生きるんだろうか?

また同じ許されない過ちを犯しちまうんだろうか?

うん、確率は半分だ。うん。



Rain

Raymond Carver


Woke up this morning with

a terrific urge to lie in bed all day

and read. Fought against it for a minute.


Then looked out the window at the rain.

And gave over. Put myself entirely

in the keep of this rainy morning.


Would I live my life over again?

Make the same unforgivable mistakes?

Yes, given half a chance. Yes.


From:Where Water Comes Together with Other Water (1985)

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