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漱石とシェイクスピア:夢十夜の「星の破片」

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  “「死んだら、 埋 めて下さい。大きな真珠貝で穴を掘って。そうして天から落ちて来る星の 破片 を 墓標 に置いて下さい。そうして墓の傍に待っていて下さい。また 逢 いに来ますから」  自分は、いつ逢いに来るかねと聞いた。 「日が出るでしょう。それから日が沈むでしょう。それからまた出るでしょう、そうしてまた沈むでしょう。――赤い日が東から西へ、東から西へと落ちて行くうちに、――あなた、待っていられますか」”  (夏目漱石『夢十夜』第一夜) ここに登場する「星の 破片」の由来はもしかしたら『ロミオとジュリエット』なのかもしれない。第一夜自体に " Star-crossed lovers"の趣があるし、さらに以下の一節のモチーフは、第一夜と重なりすぎる。 シェイクスピアを愛した漱石によるオマージュ? “when he shall die, Take him and cut him out in little stars, And he will make the face of heaven so fine That all the world will be in love with night And pay no worship to the garish sun.” ( William Shakespeare “ Romeo and Juliet” Act III, Scene II)